要約
労働安全衛生法施行令とは、労働安全衛生法の規定を実施するために必要な事項を定める政令で、総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医等の選任義務がある事業場の業種・規模、特定機械等、作業環境測定対象作業場、リスクアセスメント対象物等を具体的に定めています。
定義
「労働安全衛生法施行令は、労働安全衛生法の規定を実施するため必要な事項を定めるものとする。」
— 出典: 労働安全衛生法施行令(昭和47年政令第318号)
背景・要点
労働安全衛生法は法律本体に基本的な枠組みを定め、具体的な対象範囲・基準値・規模要件等を施行令(政令)と省令(労働安全衛生規則・特化則・有機則等)に委任する構造をとっています。
法→政令→省令の関係:
- 法律:労働安全衛生法(基本枠組み)
- 政令:労働安全衛生法施行令(具体的な対象範囲・規模要件)
- 省令:労働安全衛生規則、特化則、有機則、酸欠則 等(具体的な実施基準)
労働安全衛生法施行令で定める主な事項:
- 第2条:総括安全衛生管理者選任事業場の規模
- 第3条:安全管理者選任事業場の業種
- 第4条:衛生管理者選任事業場の規模
- 第5条:産業医選任事業場の規模
- 第6条:作業主任者を選任すべき作業
- 第8条:特定機械等
- 第13条:危険性又は有害性等の調査対象物質
- 第15条:作業環境測定対象作業場
- 第18条:表示対象物・通知対象物(リスクアセスメント対象物の根拠)
- 第20条:免許・技能講習を必要とする業務
- 別表第1〜:個別物質・対象業務リスト
施行令は法律改正に合わせて随時改正されており、2024〜2026年の労働安全衛生法改正でも対象物質拡大・規制強化に伴って大幅改正されています。
実務でのポイント
- 法→政令→省令の参照順:実務上は省令(規則)から確認することが多いですが、根拠を辿ると政令・法に行き着きます。
- 規模要件の確認:自社の業種・規模が選任義務対象か施行令第2条〜第5条で確認します。
- 対象物質リストの確認:取扱物質が施行令別表に記載されているか定期確認します。
- 改正への追従:法令改正情報を継続的にウォッチし、対応を進めます。
- e-Gov法令検索の活用:施行令の最新版はe-Gov法令検索で参照できます。
- 専門家への相談:複雑な該当判断は、労働安全/衛生コンサルタントや社会保険労務士に相談します。
参考文献
- 労働安全衛生法施行令(昭和47年政令第318号)
- 厚生労働省「労働安全衛生法令」
- e-Gov法令検索