要約

作業主任者とは、労働安全衛生法第14条に基づき、政令で定める一定の危険有害作業について、労働災害を防止するための管理を行うため事業者が選任しなければならない者です。都道府県労働局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了した者から選任します。

定義

「事業者は、高圧室内作業その他の労働災害を防止するための管理を必要とする作業で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了した者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該作業の区分に応じて、作業主任者を選任し、その者に当該作業に従事する労働者の指揮その他の厚生労働省令で定める事項を行わせなければならない。」

— 出典: 労働安全衛生法 第14条

背景・要点

作業主任者の選任が必要な作業は労働安全衛生法施行令第6条に列挙されており、現在40以上の作業区分があります。代表例:

  • 足場の組立て等作業主任者
  • 型枠支保工の組立て等作業主任者
  • 地山の掘削及び土止め支保工作業主任者
  • 酸素欠乏危険作業主任者(第1種・第2種)
  • 特定化学物質作業主任者
  • 有機溶剤作業主任者
  • 鉛作業主任者
  • 石綿作業主任者
  • 乾燥設備作業主任者
  • ガス溶接作業主任者(免許)
  • ボイラー取扱作業主任者
  • 木材加工用機械作業主任者
  • プレス機械作業主任者
  • 建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者

作業主任者は、(1)労働者の指揮、(2)設備・保護具・原材料等の点検、(3)安全装置等の使用状況の監視、(4)その他労働災害防止に必要な業務を行います。

実務でのポイント

  1. 対象作業の確認:自社の作業のうち、作業主任者選任が必要なものを施行令第6条で確認します。
  2. 講習の受講:対象労働者に技能講習または免許を取得させます。技能講習は2〜4日程度。
  3. 氏名の周知:作業主任者の氏名と職務内容を作業場の見やすい場所に掲示します。
  4. 代理者の指定:作業主任者の不在時に備え、代理者をあらかじめ指定します。
  5. 職務の実質遂行:選任だけでなく、実際に指揮・点検を行わせます。
  6. 能力向上教育:技能講習修了後も、能力向上のための研修を計画的に実施します。
  7. 複数選任:大規模工事等では複数の作業主任者を選任して交代制にすることも可能です。

参考文献

  1. 労働安全衛生法 第14条
  2. 労働安全衛生法施行令 第6条
  3. 厚生労働省「作業主任者制度について

関連記事

関連用語