要約

作業管理とは、労働衛生の3管理(作業環境管理・作業管理・健康管理)の一つで、作業方法や作業時間、保護具の使用などを適切に管理することにより、有害要因による労働者の健康障害を防止する取組みを指します。

定義

「作業管理は、環境を汚染させないような作業方法や作業姿勢、保護具の着用等について管理すること。」

— 出典: 厚生労働省「労働衛生対策の基本」

背景・要点

労働衛生対策は、作業環境管理(有害要因を発生源で抑える)、作業管理(労働者の有害要因へのばく露を最小化する)、健康管理(労働者の健康状態を把握し悪化を防ぐ)の3つを総合的に進めることが基本とされています。

作業管理は、作業環境管理だけでは制御しきれない有害要因に対して、作業方法・作業時間・保護具着用などを通じて労働者個人へのばく露量を低減する役割を担います。具体的には、有害物質の発散を抑える作業手順の標準化、作業姿勢の改善、休憩の適切な配置、ローテーション、呼吸用保護具・防じん用具・耳栓などの保護具着用がこれに該当します。

化学物質の自律的管理体制への移行や、騒音・振動・粉じん・暑熱などのばく露低減対策においても、作業管理は中核的な役割を果たします。

実務でのポイント

  1. 作業手順書の整備:有害要因にばく露する作業について、ばく露低減を組み込んだ標準作業手順書を作成し、教育・周知します。
  2. 保護具の選定と着用管理:JIS規格適合品を使用し、フィットテスト・点検・交換時期の管理まで含めて運用します。化学物質では「保護具着用管理責任者」の選任が必要な場合があります。
  3. 作業時間・ローテーションの管理:連続ばく露を避け、作業時間制限・休憩・ローテーションでばく露量を分散します。
  4. 教育と再評価:労働者への安全衛生教育を継続し、リスクアセスメント結果や測定結果に基づき作業管理の有効性を定期的に見直します。

参考文献

  1. 厚生労働省「労働衛生対策の基本
  2. 中央労働災害防止協会「労働衛生のしおり」
  3. 厚生労働省「化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針」

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