塗装、めっき、溶接――これらの作業現場では、日常的に多種多様な化学物質にばく露されるリスクがあります。有機溶剤の蒸気、クロム酸ミスト、溶接ヒューム。化学物質リスクは目に見えにくいからこそ、体系的な管理が不可欠です。

2026年4月からリスクアセスメント対象物質が約2,900種に拡大されることで、これまで規制の対象外だった物質についても新たな管理義務が発生します。塗装・めっき・溶接の現場では、すでに使い慣れた物質が新たに対象となるケースが多く、対応の遅れが法令違反に直結する可能性があります。

本記事では、塗装・めっき・溶接の3つの作業で発生する化学物質リスクを整理し、2026年改正への具体的な対応策を解説します。安全衛生担当者の方が、自社の現場でどのような追加対応が必要かを判断するための実践的なガイドです。

: 本記事は2025年9月時点の情報に基づいています。法令・ガイドラインの最新情報は厚生労働省の公式サイトでご確認ください。

この記事でわかること

  • 塗装・めっき・溶接の各作業で発生する主要な化学物質リスクと健康影響
  • 2020年の溶接ヒューム規制強化(特定化学物質への指定)の経緯と現在の影響
  • 2026年4月の対象物質拡大がこれら3業種に及ぼす具体的な影響
  • 各作業に適したリスクアセスメントの実施方法
  • 局所排気装置・プッシュプル換気装置・保護具の選定ポイント
  • 立ち仕事で長時間ばく露されるリスクの軽減策

塗装・めっき・溶接における化学物質リスクの全体像

塗装、めっき、溶接はいずれも製造業の基幹工程であり、多くの現場で長時間の立ち仕事として行われています。これらの作業に共通するのは、化学物質への慢性的なばく露リスクがあるという点です。

厚生労働省の「化学物質による労働災害の発生状況」(2024年公表)によると、化学物質に起因する労働災害の約3割は製造業で発生しており、塗装・めっき・溶接工程はその主要な発生場面に含まれています。しかも、災害の約8割は従来の個別規制(有機則・特化則等)の対象外の物質が原因であり、法改正による管理強化の必要性が浮き彫りになっています。

以下では、各作業特有の化学物質リスクを具体的に整理します。

塗装作業の化学物質リスク

塗装作業では、塗料に含まれる有機溶剤、硬化剤(イソシアネート類)、顔料中の重金属などが主なリスク要因です。

有機溶剤によるリスク: スプレー塗装ではトルエン、キシレン、酢酸エチルなどの有機溶剤が微細なミストとともに飛散します。これらの物質は中枢神経障害、肝機能障害、皮膚炎を引き起こす可能性があります。特にスプレー塗装は塗料の微粒子化が進むため、吸入ばく露リスクが高くなります。日本産業衛生学会が定める許容濃度は、トルエンで50 ppm、キシレンで50 ppmとされています。

イソシアネート類によるリスク: ウレタン塗装で使用される硬化剤に含まれるイソシアネート類は、極めて低い濃度(数ppb~数十ppbレベル)でも喘息や感作性呼吸器疾患を引き起こすことが知られています。一度感作が成立すると、微量のばく露でも重篤な症状が誘発されるため、初期段階からの厳格な管理が求められます。英国健康安全庁(HSE)の報告(2023年)では、イソシアネートが職業性喘息の最大の原因物質であると指摘されています。

顔料中の重金属によるリスク: 鉛系顔料(鉛丹、鉛白)やクロム系顔料(クロム酸鉛、クロム酸亜鉛)を含む塗料の研磨・剥離作業では、粉じんの吸入や経皮吸収により鉛中毒や六価クロムによる発がんリスクが生じます。

めっき作業の化学物質リスク

めっき作業では、電解液に含まれる有害金属化合物や酸・アルカリが主要なリスクとなります。

クロム酸(六価クロム)によるリスク: 硬質クロムめっきで使用される六価クロム化合物は、IARC(国際がん研究機関)がグループ1(ヒトに対して発がん性がある)に分類する物質です。電解槽から発生するクロム酸ミストの吸入により、鼻中隔穿孔、肺がん、皮膚潰瘍のリスクが報告されています。日本産業衛生学会の許容濃度はクロム酸として0.05 mg/m³と非常に低く設定されています。

ニッケルによるリスク: ニッケルめっきで使用されるニッケル化合物も、IARCがグループ1に分類しており、鼻腔がん、肺がんのリスクが確認されています。さらに、ニッケルは金属アレルギーの主要原因物質でもあり、作業者の皮膚炎を引き起こすことがあります。

シアン化合物によるリスク: シアン化金カリウム、シアン化銅など、一部のめっき工程ではシアン化合物が使用されます。シアン化水素ガスは急性毒性が極めて高く(致死量が非常に少なく)、めっき液が酸と混触した場合にシアン化水素ガスが発生する危険性があります。

溶接作業の化学物質リスク

溶接作業では、溶接ヒューム(金属の微粒子を含む煙)が最大のリスク要因です。

溶接ヒュームによるリスク: 2020年4月の法改正で、溶接ヒュームは特定化学物質(第2類物質)に指定されました。IARCがグループ1に分類したことを受けた措置です。溶接ヒュームにはマンガン、クロム、ニッケルなどの金属成分が含まれ、長期的なばく露によりじん肺、肺がん、神経障害(マンガン中毒)のリスクがあります。

マンガンによるリスク: 溶接ヒューム中のマンガン成分は、慢性ばく露によりパーキンソン病様の神経症状(マンガニズム)を引き起こすことが複数の疫学研究で報告されており、溶接作業者における血中マンガン濃度と神経・認知機能への影響の関連が議論されています。

オゾン・窒素酸化物によるリスク: アーク溶接時の紫外線により、周辺の空気中にオゾンや窒素酸化物が生成されます。これらは気道刺激、肺水腫を引き起こす可能性があり、換気が不十分な狭小空間での溶接では特に注意が必要です。

3作業の主要化学物質リスク比較

塗装・めっき・溶接の各作業で注意すべき化学物質とリスクを一覧で整理します。この比較表を活用して、自社の作業工程に該当するリスクを確認してください。

作業主要有害物質主なばく露経路健康影響規制区分(2025年時点)
塗装トルエン、キシレン吸入・経皮中枢神経障害、肝機能障害有機溶剤中毒予防規則
塗装イソシアネート類吸入喘息、感作性呼吸器疾患リスクアセスメント対象物質
塗装鉛系・クロム系顔料吸入・経口鉛中毒、発がん(六価クロム)鉛則・特化則
めっき六価クロム化合物吸入・経皮鼻中隔穿孔、肺がん特化則(第1類/第2類)
めっきニッケル化合物吸入・経皮肺がん、皮膚炎特化則(第2類)
めっきシアン化合物吸入・経皮急性中毒(致死性)特化則(第2類)・毒劇法
溶接溶接ヒューム吸入じん肺、肺がん特化則(第2類)※2020年追加
溶接マンガン化合物吸入神経障害(マンガニズム)特化則(第2類)
溶接オゾン・窒素酸化物吸入気道刺激、肺水腫リスクアセスメント対象物質

2020年の溶接ヒューム規制強化と現在の影響

特定化学物質への指定の経緯

2017年にIARCが溶接ヒュームをグループ1(ヒトに対して発がん性がある)に分類したことを受け、厚生労働省は2020年4月に溶接ヒュームを特定化学物質(第2類物質)に指定しました(特定化学物質障害予防規則の改正)。これにより、2021年4月から以下の対応が義務化されています。

  • 個人ばく露測定の実施(溶接作業を行う屋内作業場)
  • 測定結果に基づく呼吸用保護具の適切な選定
  • 特殊健康診断の実施(溶接ヒュームに係る検査項目)
  • 作業記録および健康診断結果の30年間保存

規制強化が現場にもたらした変化

この規制強化は、溶接現場に大きな意識変革をもたらしました。従来は「煙が出るのは当たり前」と捉えられがちだった溶接ヒュームが、法的に発がん性物質として管理される対象となったのです。

厚生労働省の調査(2023年)によると、屋内溶接作業場における個人ばく露測定の実施率は約75%に達し、規制前と比較して呼吸用保護具の適正な使用率も大幅に向上しています。一方で、中小事業場では対応の遅れが指摘されていることも事実です。この2020年の経験は、2026年の対象物質拡大への対応を考えるうえでの重要な先例となっています。

2026年4月の対象物質拡大がもたらす影響

3業種に共通する追加対応

2026年4月から、リスクアセスメント対象物質が約674種から約2,900種に大幅拡大されます。塗装・めっき・溶接の現場では、以下のような追加対応が必要になります。

すべての作業に共通する対応:

  • 使用物質の棚卸し: 現場で使用しているすべての化学物質をリストアップし、SDS(安全データシート)を最新版に更新する
  • 対象物質の確認: 厚生労働省の「ケミサポ」等を活用して、各物質が新たにリスクアセスメント対象となるかを確認する
  • 化学物質管理者の選任: まだ選任していない事業場は速やかに対応する(2024年4月から義務化済み)
  • リスクアセスメントの実施・更新: 新たに対象となった物質について、リスクアセスメントを実施する

塗装作業で想定される影響

塗装現場では、有機則や特化則の対象外だった補助的な溶剤、希釈剤、洗浄剤が新たに対象となるケースが想定されます。例えば、刷毛やスプレーガンの洗浄に使用する溶剤の中には、従来はリスクアセスメント義務がなかった物質が含まれていることがあります。

また、水性塗料への切り替えが進む一方で、水性塗料にも防腐剤、消泡剤、成膜助剤など複数の化学物質が配合されており、これらが新たに対象となる可能性があります。「水性だから安全」と過信せず、SDSを確認して適切に管理することが重要です。

めっき作業で想定される影響

めっき工程は従来から特化則・有機則による規制が厳しい分野ですが、前処理・後処理工程で使用する物質への影響が見込まれます。脱脂洗浄に使う界面活性剤、防錆処理に使う有機化合物、排水処理に使う凝集剤など、これまで規制の対象外だった物質が新たにリスクアセスメントの対象となる可能性があります。

溶接作業で想定される影響

溶接現場では、溶接ヒューム自体はすでに特化物に指定されていますが、溶接棒のフラックスに含まれる成分や、溶接後の処理に使用する薬品(スパッタ防止剤、スケール除去剤等)が新たな対象となる可能性があります。また、ろう付けやはんだ付けで使用するフラックスに含まれるロジン(松脂)も、呼吸器感作性が指摘されており注意が必要です。

各作業に適したリスクアセスメントの実施方法

リスクアセスメントの基本的な進め方

化学物質のリスクアセスメントは、以下の手順で進めます。

  1. 対象物質の特定: SDSを確認し、危険有害性のある成分を把握する
  2. ばく露の評価: 作業内容・作業環境から、ばく露の程度を推定または測定する
  3. リスクの判定: ばく露レベルと有害性情報を照合し、リスクの大きさを判定する
  4. 措置の検討・実施: リスクレベルに応じた対策を優先順位をつけて講じる

塗装作業のリスクアセスメント

塗装作業では、CREATE-SIMPLE(厚生労働省推奨ツール) が有効です。塗料のSDSに記載された成分情報と、作業条件(塗装方法、換気条件、作業時間等)を入力することで、ばく露濃度の推定とリスクレベルの判定が行えます。

スプレー塗装のようにミスト発生量が多い作業では、CREATE-SIMPLEの推定だけでなく、個人ばく露測定による実測値の確認が推奨されます。特にイソシアネート類は許容濃度が非常に低いため、実測による確認が重要です。

めっき作業のリスクアセスメント

めっき作業は、特化則・有機則の個別規制と自律的管理(リスクアセスメント)の両方が適用される場面があります。六価クロムやニッケルなど特化物に該当する物質は従来どおり特化則を遵守しつつ、新たに対象となった物質についてはリスクアセスメントを追加で実施する必要があります。

めっき液は高温で使用されることが多く、ミストの発生量が温度に大きく依存します。リスクアセスメントでは液温、電流密度、作業時間を考慮に入れることが重要です。

溶接作業のリスクアセスメント

溶接ヒュームについては、2020年の規制強化で個人ばく露測定が義務化されています。測定結果に基づいて、要求防護係数(PF)を満たす呼吸用保護具を選定する仕組みが確立されています。

新たにリスクアセスメント対象となる関連物質(フラックス成分、スパッタ防止剤等)については、CREATE-SIMPLEやコントロール・バンディングを活用した簡易評価から始めるのが現実的です。

工学的対策と保護具の選定

局所排気装置・プッシュプル換気装置の設置

化学物質のばく露低減において、工学的対策(発散源の密閉化、局所排気装置、プッシュプル換気装置の設置)は最も優先度が高い措置です。

塗装作業の場合: スプレー塗装ブースには局所排気装置またはプッシュプル換気装置を設置し、有機溶剤蒸気とミストを速やかに排出します。塗装ブースの制御風速は、有機溶剤中毒予防規則で0.4 m/s以上(側方吸引型の場合)と定められています。

めっき作業の場合: めっき槽にはプッシュプル換気装置が有効です。特にクロムめっきでは、電解槽からのクロム酸ミストの飛散を防ぐために、液面上にフロートやサプレッサー(界面活性剤)を使用してミスト発生を抑制する対策も併用されます。

溶接作業の場合: 移動式の局所排気装置(可動式ヒュームコレクター)が広く用いられます。吸引フードをできるだけ溶接点に近づけ、効率的にヒュームを捕集することがポイントです。

保護具の選定ポイント

工学的対策だけではばく露を十分に低減できない場合、呼吸用保護具と化学防護手袋の適切な選定が不可欠です。

呼吸用保護具の選定:

作業推奨される保護具選定のポイント
塗装(有機溶剤)防毒マスク(有機ガス用吸収缶)作業時間と破過時間の管理が重要
塗装(イソシアネート)送気マスクまたは自給式呼吸器防毒マスクでは不十分な場合がある
めっき(クロム酸)防じんマスク(区分3)または送気マスク粒子状物質としてのミスト対策
溶接(ヒューム)電動ファン付き呼吸用保護具(PAPR)個人ばく露測定結果に基づく防護係数の確認

化学防護手袋の選定: 化学物質ごとに透過性が異なるため、SDSのセクション8に記載された推奨材質(ニトリルゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム等)を参考に選定します。特にめっき作業では、酸・アルカリ・金属塩の複合的なばく露があるため、耐薬品性と作業性のバランスを考慮した選定が求められます。

立ち仕事で長時間ばく露されるリスクの軽減策

塗装・めっき・溶接の作業は、いずれも長時間の立ち仕事として行われることが多く、化学物質リスクと身体的負荷が複合的に作用する点に注意が必要です。

立位姿勢とばく露時間の関係

立ったままの作業は、座位作業と比較して作業位置の自由度が高い反面、同一場所での長時間作業になりやすいという特性があります。溶接作業では前かがみ姿勢が多く、顔と溶接点の距離が近くなるため、ヒュームの吸入量が増加します。スプレー塗装でも、塗面に近づいての立ち作業ではミスト濃度が高い領域に長時間とどまることになります。

具体的な軽減策

  • 作業ローテーションの導入: 同一の化学物質に長時間ばく露されることを避けるため、複数の作業を交代で行う体制を整える
  • 休憩時の退避: 有害物質の濃度が高いエリアから離れた場所で休憩を取ることを徹底する
  • 作業姿勢の改善: 溶接時には適切な高さの作業台を使用し、顔と溶接点の距離を確保する。めっき作業では槽の高さに合わせた踏み台やプラットフォームを整備する
  • 疲労軽減マットの活用: 長時間の立ち仕事による下肢の疲労を軽減し、不意の体勢変化による有害物質への過剰ばく露を防ぐ
  • 立ち仕事の身体的負担の軽減: 長時間の立位作業そのものの負荷を低減することで、集中力を維持し、保護具の適正使用や安全作業手順の遵守につなげる

職場改善チェックリスト

安全衛生担当者が自社の対応状況を確認するためのチェックリストです。2026年4月の法改正までに、以下の項目を点検してください。

  • 現場で使用するすべての化学物質をリストアップし、SDSを最新版に更新した
  • 各物質が2026年4月以降のリスクアセスメント対象に該当するか確認した
  • 化学物質管理者を選任し、厚生労働省指定の講習を修了させた
  • 新たに対象となった物質についてリスクアセスメントを実施した(または計画を策定した)
  • 局所排気装置・プッシュプル換気装置の性能検査を実施し、必要に応じて改修した
  • 呼吸用保護具の種類と数量が適切かを確認し、フィットテストを実施した
  • 化学防護手袋の材質が使用物質に適合しているか確認した
  • 作業ローテーションや休憩場所の確保など、ばく露時間の低減措置を講じた
  • 特殊健康診断の対象者と実施時期を確認し、スケジュールを策定した
  • リスクアセスメント結果と措置内容を記録し、労働者に周知した

まとめ

塗装・めっき・溶接の現場では、有機溶剤、六価クロム、溶接ヒュームをはじめとする多数の化学物質にさらされるリスクがあります。2020年の溶接ヒューム規制強化に続き、2026年4月にはリスクアセスメント対象物質が約2,900種に拡大されることで、これまで規制の対象外だった物質にも管理義務が及ぶことになります。

対応の第一歩は、自社で使用するすべての化学物質の棚卸しとSDS確認です。そのうえで、作業ごとの特性に応じたリスクアセスメントを実施し、工学的対策と保護具の選定を適切に行うことが求められます。立ち仕事で長時間にわたり化学物質にばく露される環境では、作業ローテーションや姿勢改善など、ばく露時間の低減策を組み合わせることも重要です。

法改正への対応は一朝一夕では完了しません。今から計画的に準備を進めることが、労働者の健康を守り、法令遵守を確実にする最善の方法です。

よくある質問

Q: 2026年4月の対象物質拡大で、塗装現場では具体的にどの物質が新たに対象になりますか?

A: 具体的な対象物質は、厚生労働省が公表するGHS分類結果に基づいて決定されます。塗装現場では、有機則の対象外だった補助溶剤、水性塗料の添加成分、洗浄剤の一部が新たに該当する可能性があります。厚生労働省の「ケミサポ」で自社の使用物質を検索し、対象かどうかを確認することを推奨します。

Q: すでに特化則で管理しているめっき工程では、追加の対応は不要ですか?

A: 特化則で管理している物質(六価クロム、ニッケル化合物等)については、引き続き特化則を遵守していれば問題ありません。しかし、前処理・後処理工程で使用する化学物質が新たにリスクアセスメント対象となる可能性があるため、工程全体を通じた物質の棚卸しが必要です。

Q: 溶接ヒュームの個人ばく露測定は、2026年以降も現行のルールが適用されますか?

A: 溶接ヒュームの特化物としての規制は2026年以降も継続します。個人ばく露測定の実施とその結果に基づく呼吸用保護具の選定義務に変更はありません。ただし、溶接関連の副次的な物質(フラックス成分等)が新たにリスクアセスメント対象となった場合は、別途リスクアセスメントが必要になります。

参考文献

  1. 厚生労働省, 「化学物質による労働災害防止のための新たな規制について」, 2024年. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000099121_00005.html
  2. 厚生労働省, 「労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令等の概要」(リスクアセスメント対象物質の拡大関連), 2024年. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000099121_00005.html
  3. 厚生労働省, 「特定化学物質障害予防規則 作業環境測定基準等の改正(溶接ヒューム・塩基性酸化マンガンに係る規制の追加)」, 2020年. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000099121_00001.html
  4. 日本産業衛生学会, 「許容濃度等の勧告(2024年度)」, 産業衛生学雑誌, 66巻, 207-252, 2024年. https://www.sanei.or.jp/files/topics/oels/oel_2024.pdf
  5. IARC (International Agency for Research on Cancer), "Welding, Molybdenum Trioxide, and Indium Tin Oxide," IARC Monographs on the Identification of Carcinogenic Hazards to Humans, Vol. 118, 2018. https://publications.iarc.who.int/569
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  7. HSE (Health and Safety Executive), "Isocyanates: Health hazards and precautionary measures," EH16, 2023. https://www.hse.gov.uk/pUbns/priced/eh16.pdf
  8. 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE), 「CHRIP(化学物質総合情報提供システム)」. https://www.nite.go.jp/chem/chrip/chrip_search/systemTop
  9. 厚生労働省, 「職場のあんぜんサイト GHS対応モデルラベル・モデルSDS」. https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/gmsds640.html

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